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以前にもあった1㎞340円タクシー

 今回は「以前にもあった1㎞340円タクシー」を書こうと思います。

 今から22年前の平成9年に東京特別区・武三交通圏に「初乗り1㎞ 340 円タクシ ー」という物が有りました。現在は「初乗り1.052Kmまで410円」 です。

 何故この様なタクシーを走らせたかというと、「電車やバスの利用者の選択肢にタクシーを加えたい、利用者にとって”タクシーを乗りやすもの”として利用者層を広げたい」という思いから、16 社 1,890 輌でスタートしました。

 現在、初乗り410円にした事の理由は、「ちょい乗り」利用者の掘り起こしで、換言すれば340円タクシーの「タクシーを利用者にとって乗りやすい物」と殆ど変わらないと思います。又、「1㎞タクシー連絡協議会」も有った様です。平成9年の12月には、全国134社、5,642輌の事業者が1㎞タクシーを採用していました。

 東京では16社、計1,839輌が運行していた様です。340 円タクシーは、当該交通圏の車両数全体の4%しか走っていなかったので、「来ない」、「乗り場にいない」という声が出ていましたが、一度利用した方からは評判が良かった様で、6割の人が積極的に利用したいと回答しています。

 340円タクシーは、結果として、距離短縮による減収分を補えるだけの活性化にはならず、少しずつ事業者数が減り 5 年で全車両が通常運賃に戻ったそうです。

 この5年の営業期間中に行った東京工科大学のアンケートでは、1㎞タクシーの車両数が増加すれば6割の人が積極的に利用すると回答し、反面、待ち時間が2分を超せば当時の初乗り660円へ乗車すると回答しています。

 換言すると、今から20年以上前からタクシーの短距離利用の潜在的需要は有った証明されています。

 翻って、全タク連の「今後新たに取り組む11項目」の1番目には、堂々と「初乗り距離短縮運賃」を記載しています。

 前記した経緯を見れば「新たに取り組む」という言葉には違和感を覚えます。

 ってか、22年前に「初乗り短縮運賃」は行われていました。但し4%の車輛しか参加していなかったので、減収分を補えるだけの活性化が出来ず、やむなく5年間で・・・THE ENDとなってしまいました。

 全タク連が恰も「初乗り短縮」を「新たな取り組み」とするのは、大芝生が生えます。

 せめて、「22年前に行った初乗り短縮を再度行う」とでも記載すれば、「1㎞タクシー連絡協議会」で5年間頑張っていた人も浮かばれます。草

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