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ケアプロとライドシェアと遵法精神

 今回は「ケアプロとライドシェア」を書こうと思います。

 「ケアプロ」というのは、2008年に始まった日本初のセルフ健康チェック(旧名称:ワンコイン健診)の事です。ケアプロのホームページには「一般市民が、買い物や通勤・通学の途中で“ちょっと立ち寄り、ちゃんと健康”を実現することで、生活習慣病の予防と医療費削減に貢献するものです」と記載されています。

 このサービスは、保険証の提示や予約は不要で、項目は血糖値・HbA1c・中性脂肪・善玉コレステロール・悪玉コレステロール・肝機能・骨密度・肺年齢・血管年齢・体内年齢などを、一項目500円から検査でき、短時間(五分程度)で結果がわかるそうです。

 このサービスを立ち上げる時、ライドシェアサービスと同じく、やはり規制の壁に当たりました。小さな使い捨ての針を使って、ほんの一滴血を採る行為を、医師以外が採血を行うと医師法違反の可能性に加え、傷害罪になる可能性も指摘されたそうです。

 「採血=医療行為な為、資格を持たない人が行うと医師法などに違反する」というのは分からないではないですが、資格を持たない人の採決血=傷害罪というのは、どうなんでしょう?

 「ワンコイン健診」が、万一裁判になっていたとしたらどういう判断だったのでしょう?
常識的に考えれば採決した血の量や目的を勘案して・・・分かりません。

 ウーバーやAirbnbも事業を始めるときに役所に相談していたら、認める国なんてなかったと思います。FacebookやYouTubeも然りです。全て、既存の秩序や制度には当てはまらない新しい事業です。

 しかし、日本人は律義に役所に前もって聞いてしまう国民で、良い悪いは別にしても、役所が「OK」と言わないとやらない国民性を持っています。

 役所というのは加点主義ではなく、減点主義の組織の為、役人に、前例のないこと、新し始める事に対して「OK?」と尋ねても、おそらく「NO!」という返事が返ってくると思います。

 違法かどうか決めるのは裁判所で、役所ではありません。法というのは社会の「常識」を表していると思います。その常識を逸脱しているかどうかは、裁判で判断してもらうしかないもではないでしょうか?

 遵法精神は大事ですが、法を遵守しているだけではライドシェアの様なイノベーションは起きません。まして、何でもかんでも事を起こす前に「役人におうかがいを立てる」様では・・・話になりません。自家用ライドシェアは遠い夢物語りです。

 インターネットを考えた人は、だれも許可なんか求めなかっただろうし、やるべき事ややりたい事を唯やっただけだだと思います。


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