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ボーナスを考える

 今回は「ボーナスを考える」を書こうと思います。

 ボーナスの事の前に「累進歩合」をもう1度書こうと思います。累進歩合制度とは、「運賃収入等をその高低に応じて数階級に区分し、階級区分の上昇に応じ逓増する歩率を運賃収入等に乗じて歩合給を算定」する方式の事です。

 これは、厚生労働省のホームページに記載さえている事で、ご丁寧にも図も記載されています。「足切額」のある積算歩合給制の図が記載されていて、X軸とY軸の左側の交点からX軸のA点まで平行に記載されている線が有ります。これは、運賃収入等がA以下の場合、賃金=固定給となっています。A点からB点までは、運賃収入等がAを超えB以下の場合、賃金=固定給+(運賃収入等-A)×歩率a%となっていて、要は、積算歩合の計算例で、A点までの平行線は固定給です。

 累進歩合は、長時間労働やスピ-ド違反、交通事故の発生が懸念されている為「累進歩合制度」は廃止しましょう!となっています。これは、あと幾ら売上げたら歩率が上がるから無理をして長時間労働、スピード違反、交通事故を起こすことが原因と考えているからです。

 では、図のA付近にいる人はどうでしょう。あと2万円売り上げれば給料が固定給だけは無く歩合も付くと考える事は当然だと思います。換言すれば、「足切り」が有る事は上記の理屈から言えば、歩合給を得るために、無理をして長時間労働、スピード違反、交通事故を起こす事も同じ理屈です。それよりも、自分の勤務する会社は、固定給では無く基本給なので、「ノーワーク・ノーペイ」から休んだ日は基本給がカットされます。草

 AB賃のボーナスが有る会社は、4ヵ月に1度か半年に1度のボーナスが有ります。このボーナスにも足切りが有る会社が殆どだと思います。要は、1ヶ月単位で〇〇万円以上の売り上げでボーナスが付き、〇〇円以下の売り上げではボーナスは無し・・・デス。又は、半年単単位でボーナスを支給する会社も同じ理屈の様です。

 結局、何が言いたいかというと、給料の足切り金額もボーナス支給条件売上額も、それを達成するのか微妙な乗務員は、足切りを逃れる為、又はボーナスの支給を受ける為、上記した、長時間労働、スピード違反、交通事故を起こす危険性が増します。

 厚生労働省は「固定給」のある会社を基本として記載していますが、自分が知る限り「固定給」のある会社は知りません。おそらく固定給を保障している会社は無いと思います。

 厚生労働省は「固定給が有るからそんなに無理しなくて良いんじゃネ」、と思っている様ですが・・・そんな会社、知りませんけど。草

 ボーナスの支給分岐額も、ある意味「変形累積歩合」です。乗務員にとって、ボーナスは会社の収支から与えられるものでは有りません。自らの1ヶ月の営収の一部を纏めて後で支払う物なので、一般のボーナスとは意味が違います。タクシー会社のボーナスは本来のボーナスではなく、営収歩合一時預け金です。要は、後払い歩合金・・・で、名ばかりボーナスです。草


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