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「政府行動計画とタクシー」

 今回は「政府行動計画とタクシー」を書こうと思います。

 今回、政府はバス・タクシー・トラック業界団体の「アクションプラン」と連携する「政府行動計画」を決定しました。「ホワイト経営」、「ホワイト物流」を柱に、認証マークを作成したり国民運動として展開したりする方針の様です。

  自分は、国民運動を政府が展開する事に疑問を感じます。どういう事なのでしょうか?ある事象について国民が何らかの運動を起こしそてを政府が後押しをするなら分かりますが・・・この表現では政府が先導している様に読めます。

 この行動計画の期限は、2024年4月に予定されている「罰則付き時間外労働時間(年960時間以内)」までです。

 数値目標は2つで、①「改善基準告知」に規定する」1ヶ月間の拘束時間と休日労働の限度に関する基準を順守している状態を実現する、②すべての事業者の運転者の時間外労働時間を960時間以内になっている状態を実現する。・・・デス。

 労働基準法では、1日に8時間、1週間に40時間を超えて労働させてはならないことになっていて、この労働時間の上限を「法定労働時間」といいます。という事は年間52週とすると、法定労働時間は2,080時間になります。

 運転者の時間外労働時間を960時間は週18.46時間です。1週間3乗務とすると、18.46時間÷3=6.12時間/1乗務になります。

 纏めると、(年間法定労働時間2,080時間+時間外労働時間上限960時間)÷13乗務×12ヵ月)=3,040時間÷156乗務=19.48時間になります。

 この19.84時間内に法定労働時間と時間外労働時間を収める事の様です。法定労働時間は8時間×2日=16時間なので、19.84時間-16時間=3.84時間が時間外労働時間という事になります。

 隔勤の1ヵ月拘束時間の上限は、262時間と定められているので13勤務だと時間外労働を含め20.15時間です。上記計算した19.84時間とは0.31時間の差が有り、約19分です。

 これまでの計算は36協定などを無視した非常に単純でアバウトな計算で自信が何のですが、19分を短縮するだけで、長時間労働の是正に向けた「ホワイト経営」と言えるのでしょうか?

 問題はそこではなく、長時間労働の根底にあるのは、悪しき給料体系の「歩合給」更に言えば、累進歩合の禁止の様な気がします。

 運転手にとって歩合は・・・生命線です。

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