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稼働率・実車率・1車営収

 今回は「稼働率・実車率・1車営収」の関係を書こうと思います。


  新聞など公表される東京特別区・武三地区のデータを見ていると、自分が目を引くのは、1車営収、稼働率、実車率、乗車回数位です。


  今のコロナ禍では余り気にする無い様な気がしますが、東京ハイ・タクシ協会が刊行している「東京のタクシー」という小冊子があり、最新版は「東京のタクシー2021」です。


 巻末に、様々なデータが記載されています。記載されている項目は、実働率、走行キロ、"実車率、輸送回数、輸送人員、運送収入(千円)、1 日実働車、1 1 回 当り実車キロ(㎞)、延実在車両数、延実働車両数、日車実車キロ、走行キロ、輸送回数、(回)、運送収入(円)などがかなり詳細に記載されています。


  下のグラフは、青い線が稼働率、赤い線が実車率、緑の線が1車営収、左縦軸が稼働率と実車膣の%、右側の第2軸は1車当たりの営収になります。


 グラフ.png


 下の横軸は期間で、平成元年から令和元年までになります。例えば、令和元年の1車営収は込みで51,284円、稼働率は74.3%、実車率は46.7%になります。


  稼働率、実車率、営収の大きな変化が有ったのが平成19年になります。稼働率が同年から3年間上昇しましたが、それと同時に1車当たりの営収と実車率は下降しました。逆相関関係です。換言すれば、稼働率が増えると街にタクシーが多くなり、タクシーを利用する人の数のパイが増えないと当然1車当たりの営収と実車率は当然下降するのは自明の理です。


  逆に稼働率が下がれば、実車率も1車当たりの営収も増える事になったのが、グラフが示す通りです。なので、会社が懸命に稼働率を上げようとしていますが、コロナ禍以外の期間では会社の稼働率と乗務員の給料の源泉となる1車当たりの営収は利益相反の関係になります。


  いつ現在のコロナの状況が変わるのかは予想できませんが、平成元年から今までの流れを見ると、タクシー乗務員の営収の源泉となるパイ=利用者の客数が増えるか、稼働率が低下しない限り相当厳しい状態が続く事は間違いなさそうです。(>_<)・・・・・


  なので、会社は決まっているパイの取り合いの為、「下手な鉄砲も数うちゃ当たる」方式で、正にタクシー会社の力=保有台数になり、割を食っているのが今の乗務員で(笑)



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