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「何を今更、ジャパンタクシー」

 今回は「何を今更、ジャンパンタクシー」を書こうと思います。

 トヨタのジャパンタクシーは概ね評判が良い様です。乗車した人からは、「足元も広く快適で、今までは後部座席に大人3人乗ればかなり窮屈だった」のが、ジャパンタクシーは比較的余裕が有る、という声も聞こえる様です。

 装備も、レーザーレーダーと単眼カメラを併用した検知センサーを駆使した「プリクラッシュセーフティシステム」を搭載し、道路上の白線をセンサーで認識し、ウインカー操作なしで車が車線を逸脱しそうなときに警報を鳴らす「レーンディパーチャーアラート」なども搭載していて、事故の回避や衝突被害の軽減をサポートしてくれるそうです。

 コンフォート比べると、コンフォートの最高出力が113ps/4800r.p.m、最大トルク19.0kg/3600r.p.m.と比較すると、ジャパンタクシーが最高出力74ps/4,800r.p.m、最大トルク11.3kg/2800~4400r.p.mとなっていて、車重についてはジャパンタクシーが10~20kgほど重いので、機動性は劣ると思います。言い方を変えると、「もっさりしている感じ」と言えるのではないでしょうか。

 東京の乗務員によると、前のコンフォートで通れた抜け道が通れなくなってる事も有る様ですが、これは他のUD車両にも言える事の様な気がします。

 ジャパンタクシーの乗車定員は、車椅子使用時には3名です。という事は、乗務員1名+車椅子使用者1名+介助人1名という事です。車椅子を使用すると介助人1名しか乗車出来ない事になります。一方バネットは車椅子使用時で4名になり、車椅子を使用しても介助人の他に1名乗車出来る事になります。

 ジャパンタクシーは車椅子をご承知の様に車両の側方から乗せる形式です。必要幅を計算してみました。先ず最低高は145㎜です。レベル1の為勾配は最高14度で、約1/4になります。水平距離=垂直距離/tan14より、水平距離=145㎜÷0.25≒580㎜になります。約60㎝です。スロープ部分の車からの距離は60㎝なので車椅子の大きさ1,200㎜と合わせると、車から1,200㎜+600㎜=1m80㎝の距離が必要になります。

 換言すると、道路幅員2mの道でジャパンタクシーへの車椅子の乗降は不可能です。最低でも、乗車する道路幅員が、ジャパンタクシー車幅約1m70㎝+1m80㎝=3m50㎝+左右余幅50㎝=4mないと無理です。

 どう考えても、トヨタさん、サイドからの車椅子乗降には無理が有ります。何を考えてこんな無理な設計したのか聞いてみたいところデス。乗務員の身体的負担と精神的焦り・苛立ちを、車椅子使用者は敏感に感じ取っていると思います。天下のトヨタがジャパンタクシーとおもてなしの心を持つ日本の名前を冠したのなら、レベル2を目指してほしかった、と思うのは自分だけでしょうか?若しくは、「限られた空間で最大効果」を発揮する様な、乗降スロープの自動化・電動化等の方法で、更により良い効率化が出来たのでは?と思います。

 東京ハイヤー・タクシー協会の理事会では、車椅子の乗降問題でジャパンタクシーは乗降時間が15分位かかる問題が議論された様です。

 その席上で、「2人でやれば時間短縮が出来る」と余りも馬鹿げた意見が出ました。「ッハ?」です、余りも短絡的な意見で、車椅子の人はタクシー乗り場からしか乗らないと思っているのでしょうか?一般道路で車椅子乗降の為15分かかったら・・・そんな状況は考えたくありません。

 タクシー王子は「トヨタは一生懸命、改善に向けてやってくれている。我々は、乗務員が技術を身につけられるよう、環境整備にまい進する。お客サイドにも理解してもらうようにしていく。なじんでいけば、セダンより確実に交通弱者にやさしい車になる」と的はずれな事を言っていました。

 この理事会で論じているのは車椅子の乗降に時間が掛かる問題であり、ひいてはジャパンタクシーの構造上の問題で、利用者の利便性の事ではないのでは?タクシー王子もトヨタから出資を受けたのでトヨタは大株主です。ジャパンタクシーの構造上の問題の責任をすり替えている様に感じました。

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