ライドシェア解禁論の過熱
今回は「ライドシェア解禁論の過熱」を書こうと思います。
とりま、現在のライドシェアは、菅義偉前首相のライドシェア解禁検討発言以降の追随発言以降、一般紙・テレビ等による報道の過熱状状態にある様です。
当然、原因は現在のタクシーの供給不足が挙げられて、こんなにタクシーが捕まらないなら「ライドシェア必要なんじゃネ」です。
これに対し、タクシー業界として供給増加に全力を尽くさないと何かしら起きるとの危機感を持っていて、「1分も無駄にはできない」との認識を持っている様です。
又、8月25日を締切とした、全タク連の「乗務員増加の打ち手の総点検」結果の生データを各都道府県タクシー協会を通じて配布し、各地域、各事業者の自助努力で取り組んでほしいと要請した様です。
要は、全タク連では有効な乗務員確保の方法は無理ゲーなので、各々が乗務員確保に向けて自助努力で現在の乗務員不足を何とかしてほしいという事になります。(笑)
東京、神奈川、大阪での地理試験の廃止などの例をあげて、タクシーの規制緩和により乗務員養成の時間短縮が急務と訴え、「政策的なことは全力で取り組むが、事業者の皆さんには乗務員募集にもっとお金をかけてほしい」と呼びかけ、先行投資なしに今の流れを変えることはできないと強調したそうです。
又、地域の自治体首長と地元タクシー協会などが連携した取り組みが必要だと述べ、このブログにも書きましたが、ニセコでは12月から翌年2月までの3カ月間、札幌からタクシーを配置できるようになったとし、「ニセコモデル」を各地に広げたい考えも示したそうです。
川鍋会長は、「緑ナンバーのタクシーで海外のライドシェアが持っているような機能は、ほぼすべて実現できる」などと述べたそうで、ライドシェアはアプリが必須なので、現在のタクシーでライドシェア的な事をできるのは当たり前です。(笑)
その上で、ライドシェア報道の過熱の背景と全タク連のメディア戦略、準特定地域における供給過剰と現在の供給不足との制度矛盾を指摘したそうです。
ライドシェア待望論の背景に当然前記したタクシー不足があり、全国のタクシー運転手は高齢化に加え、新型コロナウイルス禍に伴う乗客減が追い打ちをかけ、過去15年で4割減ったそうで、経済活動の再開やインバウンド解禁で需要は回復しつつありますが、一度去った労働力はそうそう簡単に戻りません。
現在の状況は、営収はほゞほゞ増加していて、普通なら「も一度タクシー―乗るか」と言った元乗務員もいると思いますが、それ以上に前より稼げても「タクシー・・・・嫌」な元乗務員がいる様に思います。
要は、歩合と言う不規則な給料の割に労働条件がかなり過酷で、乗務員がら見るとコストパフォーマンスが余りにも悪い職業で、コロナと重なってタクシー業界に見切りをつけ業界を離れた人は多いと感じます。
そんな事を思って、業界に嫌気をさして離職した人がタクシー業界に戻って来るとは考えにくいと思います。
要は、現在のタクシー乗務員不足は、今までのタクシー業界の身から出た錆の様な気がします。なので、真摯に今までの業界の歩合一辺倒の体質を考え、ライドシェアにも耳を傾けるべきではないでしょうか?