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ライドシェア

 今回は「ライドシェア」を書こうと思います。

 アメリカの配車最大手ウーバー・テクノロジーズの新しい最高経営責任者(CEO)ダラ・コスロシャヒ氏が就任後初の来日を果たしました。

 前にも書いた様に、ウーバーは、サンフランシスコで創業した設立10年目のベンチャー企業です。ユニコーン企業(評価額が10億ドル以上の非上場企業)の代表と呼ばれることもある企業です。

 日本でのウーバー導入はタクシー業界が反対しているので苦戦していて、全国に約8400台のタクシーを保有するタクシー会社の第一交通産業(本社・北九州市)との提携しまし。第一交通は「現時点で開示すべき事項はない」としていますが、新聞報道などでは、ウーバーのアプリを使って外国人観光客の利便性を高めることが狙いで、早ければ年内にも東京、大阪、福岡、沖縄などでサービスを始める可能性があるそうです。

 これにより、ウーバーはこれまで京都や北海道の一部で例外的にしか展開を許されてこなかったビジネスを本格化しようとしています。

 今回の来日で、コスロシャヒ新CEOは日本政府に対して、タクシーの料金規制の緩和要求を行いました。

 ウーバーの新CEOが政府に規制緩和を迫ったのは「需給対応型の運賃設定」だそうです。その時々、需要が増えそうなところの運賃を他よりも高く設定できるようにして、周辺から多くのタクシーを集めようというものです。運転手にすれば効率よく儲けたいから、すぐ必要な台数が集まると、アメリカなどで評価されている仕組みだそです。

 ウーバーは、すでに世界で幅広く展開して、日本で導入しようとしたものの苦戦している「ライドシェア」の問題も抱えています。

 国土が広く何事にも「自己責任」で対応するアメリカ人と日本人は、余りにも国土の広さも国民性も文化も違いが有ります。

 これに対し日本では、自家用車を提供するライドシェアは、安全性や透明な料金を損ないかねないとして伝統的に禁じられてきました。「白タク」にあたるウーバーは以前、実験的に都市部に導入しようとしたものの、行政指導で中止に追い込まれました。

 時は変わり過疎地ではコスト面から鉄道やバスといった公共交通機関の維持が難しくなり、ライドシェア的な交通手段導入の必要性が高まっているのが現状です。又、訪日した外国人観光客には慣れ親しんだアプリを使いたいという潜在的なニーズもあると思います。

 一方、ウーバーのアプリが普及しているアメリカやインドといった国々で、ウーバーを使っているドライバーが問題を引き起こしているケースもあります。又、ドライバーが人身・物損事故を起こした場合は賠償責任はドライバーにあり、アプリの運営主体としては責任を負わないという立場をとってきた事もウーバーの問題です。

 現在の日本の様な既得権益の擁護が目的のような規制は論外ですが、人の命を預かるサービスの安全の為の規制は大切だと感じます。ライドシェア問題でも、そうした観点からきちんとバランスのとれた規制体系を作ることが重要ではないでしょうか。

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