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国交省の空気感の読めなさ・・・KY?

 今回は「国交省の空気感の読めなさ」を書こうと思います。

 現在、武漢ウィルスの影響で営収が約7割減、稼働率30%位の時に国交省は3月31日にタクシーの乗り放題サービスや、相乗りサービスを実現するため、パブリックコメントを募集すると発表しました。4月30日までパブリックコメントを実施するそうです。

 新型コロナウイルスが世界中で猛威をふるい、主要国が迅速で大規模な危機対応策を講じる中、安倍首相がようやく4月7日、改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく初の「緊急事態宣言」を発令しました。

 それ以前に、東京都知事は3月最後の週末である28・29日での外出自粛、及び隣接する4県からの移動自粛を要請していました。

 そんな状態の中、パブリックコメントの実施で草が生えます。パブコメの内容は、上記したタクシーの乗り放題サービスや、相乗りサービスを実現するための物です。

 相乗りの実正実験は、2018年1月22日から3月11日まで、東京23区、武蔵野市、三鷹市にわたって配車アプリを通じて実施し、大和自動車交通グループ、日本交通グループの949両を使用しています。

 因みに、期間中の相乗りタクシーの申し込み人数は5036名で、そのうち494名が実際に利用し、マッチングの成立率は約1割だった様です。又、利用が多いと予想される乗車地と降車地を自由に選択して同方向に向かう人をマッチングする「フリーマッチング」は申し込み人数が4586名に対して成立割合が5%。一方、一か所の乗車地で同方向の目的地に向かう人を募集する「この指とまれ方式」は申し込み人数が450名で成立割合は60%となったそうです。

 本格導入後の利用意向でも、74%が「また利用したい」と回答したと有りますが、この数字は、「分からない44%」と「利用したい30%」を合わせた数字なので、「分からない」を「利用しない」にカウントすれば、逆に74%が「利用したくない」になってしまいます。草
 
  因みに現在、相乗りは禁止されています。その理由は、タクシー事業が「1個の契約により国土交通省令で定める乗車定員(11人)未満の自動車を貸し切って旅客を運送する事業」と定められているからです。なので、タクシー会社は乗客と1個の契約しか結ぶことができず、複数人の乗客と同時契約することになる相乗りは認められていません。要は、相乗りは複数個の契約になるので1個の契約に抵触する為禁止されています。

 2019年3月に開催された未来投資会議で、安倍首相がモビリティに関する戦略の一つとして「タクシー相乗り解禁」を取り上げました。これを受け、2019年度中に道路運送法などの整備を行う見通しでした。それが今回のパブコメに表れています。

 平時ならそれでも良いのでしょうが、現在は正に武漢ウィルスによってリーマンショックをしのぐ「異常事態」です。

 そんな時に「相乗り」のパブコメを募集する国交省の「空気感の無さ」に呆れてしまいます。昨今の世情から導入時期はまだ検討中との様ですが、早ければ2020年夏にも解禁される可能性があるそうです。

 ってか、夏までに武漢ウィルスの「非常事態宣言」の解除と収束がされているのかが分かりません。そんな中パブコメを募集・・・国交省はKY?で草。

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