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タクシー会社への監査

 今回は「タクシー会社への監査」を書こうと思います。


  とりま、どのタクシー会社でも国交省の「監査」は非常に恐れていると思いますがどうなんでしょう?


  一番多い監査が入る原因は、国土交通省が定めた重大事故が発生した場合で、タクシー事業者は監督官庁である運輸支局長を経由して国土交通大臣に重大事故報告書を提出しなければならなく、報告書提出後に当該事業所の監査が行われます。


 で、監査の際に帳票不備などが見つかれば、その発見した不備によって、交通違反の違反点数のようにカウントを行い、その結果、一定台数のタクシー車両の「ナンバー封印解除」などの行政処分が課せられてしまう事が有ります。


 「ナンバー封印解除」とは、先ずナンバープレートの封印とは、車が運輸支局で正式に登録・検査を受け、ナンバープレートが交付されたときに車台番号・自動車検査証・ナンバープレートを確認したうえでその同一性が確保されたことを証明するもので、よく目にするナンバーに付いている「あれ」です。


 なので、そのナンバープレートの封印解除されるとその車は当然走行不可になります。


では、国土交通省が定めた重大事故とはどこからが重大事故になるん?と思います。その重大事故は、昭和二十六年運輸省令第百四号に定められた「自動車事故報告規則」に記載が有ります。その定義は。第2条に記載されていて、1から15まで有ります。


詳細は長くなるので省きますが、2条の3に「三死者又は重傷 者 ( 自車損害賠償保障法施行 令( 昭和 三 十 年政 令 第 二 百 八 十 六 号 ) 第五条第二号又は第三号に掲げる傷害を受 けた者をいう 。以下同じ 。) を生じたもの」とあり、重傷者の規定が列記されています。


長くなりますがそれは、「二 次の傷害を受けた者」となっていて以下の様になっています。


イ 脊せき柱の骨折で脊せき髄を損傷したと認められる症状を有するもの


ロ 上腕又は前腕の骨折で合併症を有するもの


ハ 大腿たい又は下腿たいの骨折


ニ 内臓の破裂で腹膜炎を併発したもの


ホ 十四日以上病院に入院することを要する傷害で、医師の治療を要する期間が三十日以上のもの


三 次の傷害(前号イからホまでに掲げる傷害を除く。)を受けた者 


イ 脊せき柱の骨折


ロ 上腕又は前腕の骨折


ハ 内臓の破裂


ニ 病院に入院することを要する傷害で、医師の治療を要する期間が三十日以上のもの


ホ 十四日以上病院に入院することを要する傷害


 です。


で、これらの事故を起こした時は、平成25年 9月27日に公示された「自動車運送事業(一般貸切旅客自動車運送事業を除く。)の監査方針について」で方針が定められています。


この監査は、自動車運送事業等監査規則(昭和30年運輸省令第70号)によるほか、本方針により実施するものとする、となっています。


 監査人は「道路運送法」第四十三条の二に定められていて、「旅客自動車運送に関する秩序の確立に資することを目的とする一般社団法人又は一般財団法人」と記載されています。なので、国交省が直接監査をす訳では無いみたいです。


監査の種類は、「特別監査」は、引き起こした事故又は疑いのある法令違反の重大性に鑑み、厳格な対応が必要と認められる事業者に対して、全般的な法令遵守状況を確認する監査を特別監査とする。


「一般監査」は特別監査に該当しないものであって、3.に掲げる監査を実施する端緒(以下「査端緒」という。)に応じた重点事項を定めて法令遵守状況を確認する監査を一般監査とする。


「街頭監査」は事業用自動車の運行実態等を確認するため、街頭において事業者を特定せずに実施する監査を街頭監査とする、と3つの監査が有る様です。


 「監査対象事業者」は23もの項目が有るので省きますが、目を引くのが、1の適正化事業実施機関(以下「適正化事業実施機関」という。)や利用者等からの情報、街頭監査や事業用自動車への添乗調査(事業用自動車に添乗(乗車)して運行状況等を確認する調査をいう。)の結果等により、法令違反の疑いがある事業者、となっているので「添乗運転」ならぬ「添乗監査」が有り事に驚きました。


 なので、タクシー事業者への監査は、「道路運送法」、「自動車運送事業等監査規則」、「自車損害賠償保障法施行令」などが複雑に絡み合っている様です。


  長くなったので・・・・スマソ草(^_-)-☆


 因みに、自動車事故報告書とは事業用自動車が国土交通省通達「事故報告規則」2条に定める重大事故を起こした場合に、事故の種類、内容、原因など必用な事項を記載して3通作成し、30日以内に運輸監理部長または運輸支局長を経由して国土交通大臣に届け出る事になっています。



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