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タクシーの適正車両数とタクシー不足

 今回は「タクシーの適正車両数を書こうと思います。


  とりま、現在コロナの収束でコロナ禍でこの業界を去った人が多いのでタクシーの乗務員不足の為色々なところで「タクシーが捕まらない」=タクシー不足現象が起きている様です。


  で、タクシーには、「適正車両数」という物が全国の地方運輸局で831日に相次いでタクシーの地域需給状況判断結果及び適正と考えられる車両数=「適正車両数」が公示されています。


  公示によれば適正車両数の計算は、輸送需要量÷(平均総走行キロ×01年度実車率÷平均延実働車両数)÷365÷実働率)で計算され、輸送需要量は「前年度の総実車距離×平成29年度から令和3年度における総実車キロの対前年度比率の平均値」で計算されるので、つまり、予想される交通圏内の総実車キロ数になります。


  実動車には、上限値と下限値が設定されていて、東京特別区・武三地区は上限値80%下限値90%で設定されていて、京浜交通圏では上限値80%、下限値93%の様です。


  前記の式を1番新しいデータに当てはめると、適正車両数は東京特別区・武三地区では上限値22,588台、下限値 20,078台になります。令和4年度末の車両数は28,128台なので、令和4年度末車両数と適正車両数(上限)との乖離率は+19.7%になるので、要は、適正車両数は数字上では供給過剰状態になります。


  京浜交通は東京より乖離が多く、令和4年度末車両数と適正車両数(上限)との乖離率は+34.3%になるので、東京より稼働率の割合が多くなっています。


  ま~、 それはそれとして、年度末実在車両数はまさに認可車両数そのものを示しているに過ぎないので、クルマは車庫に大量眠っていますが乗務員がいないために動かないという実情もあるので、メディアでも報じられている様なタクシー不足という感覚とは少なからず開きがある様に感じます。


  違う見方をすると、稼働率でみると、特別区・武三交通圏の場合では28,128×稼働率65.1%=18311両となり適正車両数の下限値の20,078両を約2,000両下回るので、マスコミで報道されている様に「供給不足」になり、計算はしていませんが京浜交通圏でも同じだと思います。


 エクスキューズになりますが、前記した計算はあくまで簡易的な計算なので、認可済みの現存車両数に替えて直近の稼働率を勘案して実際に稼働している車両数と適正車両数を比較したものなので多少の偏りは避けられない数字です。


 ですが、敢えて言わせてもらうと、マスコミなどが報じているタクシー不足とは何なのかでしょう?


の定義はかなり曖昧でタクシー不足の話題が先行して進んで、特定の時間帯に駅の乗り場にタクシーいない、又、乗客のタクシー待ち行列ができている、アプリで呼んでみたもののタクシーが来ない、など様々な状況が起きていることは事実だとは思いますが、では、それは例えば大都市部、地方都市、郡部など全ての地域で起きていることなのでしょうか?、又は東京、大阪などの大都市部の様に鉄道やバスの公共交通機関の運行状況や天候などに左右されない、多くの地域やあらゆるタクシー乗り場で起きていることなのでしょうか?結果、何も検証されずかなりデータに基づかないある個人の経験に基づく経験談の様な話ばかりなのではないのでしょうか?


 なので、どんな指標がどうなった時、タクシー不足と言えるのかということを定義することを行わないと、正確で説得力ある議論はできないと思うのですが、どうなんでしょう?



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