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正しい歩合給の計算方法

 今回は「正しい歩合給の計算方法」を書こうと思います。

 〇〇〇というタクシー乗務員斡旋会社が、累進歩合を完全歩合と言っていた事はご愛敬だとしても、ご本人が動画の中で「自分は運行管理者の免許を持っているから他者よりも給料に関し詳しい」、と言っているのはいただけない様な気がします。草

 動画の中で完全歩合給の会社より、基本給方式を取っているのタクシー会社に勤めるべきといっていますが、殆どの完全歩合式の会社でも基本給は有る様な気がします。大日本帝国のKmでも裁判で明らかになった様には完全歩合制を取っています。

 では、完全歩合制の会社の給料はどの様に計算しているのでしょう?取り敢えず、足切り営収金額45万円、足切り歩率45%、足切り以上60%で、「累進歩合」と「積算歩合」のグラフを作ってみました。
累進積算グラフ2.png
 赤い線が累進歩合、青い線が積算歩合、黄色い線が最低賃金になります。グラフの白い↓までは 累進歩合も積算歩合も同じ勾配ですが、白い↓の足切り金額45万円で累進歩合は段差が出来ます。この段差が歩合給計算では禁止されています。当然の事で45万円から歩率が45%から60%になるので段差は出来ます。

 一方の積算歩合は足切りの45万円以上でも段差はできません。計算はごくごく単純で、(営収―45万円)×60%+202,500円になり、この202,500円は営収45万円の時の給料(45万円×45%=202,500円)になります。

 この計算で行くと、累進歩合より結果的に給料はマイナスになります。結果、60万円で約58,000円、100万で68,000円がマイナスになってしまいます。より累進歩合に近づけるためには、営収45万円以上の歩率を70%にすると緑の線の様になり、累進歩率に近づける事が出来ます。それでも営収60万円で約5万円,100万円で1万円強累進の方が良い事になります。

 ではどの様にすれば累進歩合と同等か若干低い給料になるのでしょう?計算してみると、足切り金額を36万円、足切り以上の歩率を70%にすれば営収60万円で約2万円のマイナス、100万円で1万円のプラスになります。それが分かりづらいですが白い線のグラフになります。ほゞほゞ累進と同等の傾きになります。

 このほかにも、10万円ごとに歩率を変化させる方法や、完全歩合では無く積算歩合で営収ごとに歩率を変える方法が有りますが、兎に角どの方法でも積算歩合で給料を計算すとなると、なるべく足切り金額を低く抑えて歩率を上げるしか積算歩合で累進歩合に対抗出来る方法は無い様です。(>_<)

 前にも書いた記憶が有りますが、累進歩合給は営収等に応じて歩合給が定められている場合にその歩合給の額が「非連続的に増減」する制度で、グラフの赤い線の階段の様になります。「累進歩合制度」については、労働者の長時間労働やスピード違反を極端に誘発するとして、通達に基づき、廃止するよう指導を行っているのですが累進歩合制を取っている事業者は多い様に感じます。

 ・・・・累進・・・・いいのにナ~草


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