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ポンコツ制度のGO TOキャンペーン

今回は「ポンコツ制度のGO TOキャンペーン」を書こうと思います。

 GoToキャンペーンは、菅義偉官房長官(当時)の肝いりで始まった政策です。急ピッチで準備が進められた結果、GoToトラベルは発表から事業のスタートまで10日余りしかなかったそうです。その結果、あちこちにほころびのある「ポンコツ制度」になってしまった様に感じます。

 例えばGoToトラベルは、「旅行代金が半額に!」、「憧れの高級旅館に格安料金で泊まれる!」など、テレビは日々そんな話ばかりを垂れ流していますが、そもそもGoToトラベルとは、旅行代金(宿泊費、交通費)の35%が割り引きされ、15%分が「地域共通クーポン」という形で利用者に支給される制度です。

 割引額の上限は、宿泊の場合一名2万円(そのうちクーポンが6000円分)、日帰りの場合は一名1万円(同3000円分)ですが、利用回数に制限は有りません。となると、割引の限度額までめいっぱい活用しようとするのが人の性で、結果、一部の高級宿泊施設に富裕層が押し寄せているそうです。

 例えば、岩手県西和賀町にある温泉旅館「山人」。宿泊料金は一泊一名3万~7万円ほどで、部屋数は12室のみの温泉宿で、源泉かけ流しの温泉と地元で獲れたジビエ料理が人気の高級旅館ですが、いまは12月まで、ほぼ満室の状態です。

 各宿泊予約サイトの一休ドットコムを見ると、GoToトラベルを使った人気宿泊施設ランキングの上位には、「ハレクラニ沖縄」(2名1室で5万5000円~)や「アマン東京」(2名1室で11万3850円~)などの高級ホテルが並んでいます。

 GoToトラベルに東京が追加されてから初めての週末となった10月3日、東京・浅草の仲見世商店街や京都の清水寺参道は観光客であふれるほどの人出になった様です。

 要は、 「客単価が低い宿泊施設だと割引のインパクトが小さい」というのが一番の理由の様に感じます。換言すれば「お得感が無い」事でしょう。草

 本当の意味の富裕層であれば、「お得感」なんて気にしないと思います。GoToトラベルで高級宿泊を予約しているのは、自分に言わせれば「なんちゃって富裕層」です。草

 GoToイートにも以前書いた様に、「鳥貴族マラソン」といった大きな穴が開いています。GoToトラベルは、体制そのものに大きな問題がある様で、GoToトラベルの事務局はJTBや日本旅行などからなる「ツーリズム産業共同提案体」によって運営されています。

 今回のGoToトラベルには、宿泊代金や地域共通クーポンの代金として、約1兆1250億円の予算が計上されています。この予算は、旅行会社によって枠があるので、前年の国内旅行の取扱高を基準に決められていて、大手であればあるほど有利になっているようです。 しかも、その予算枠は観光庁がGoTo事務局、つまりJTBをはじめとした大手旅行代理店の意向を受けて決めているのです。

 国からGoToトラベル事務局へ支払われる委託費は実に「1866億円」で、その内訳は、システム制作費や広告費などももちろんあるが、大部分は人件費だそうです。概算ですが、8月にGoTo事務局へ支払った委託費は373億円。そのうち人件費が127億円かかっている。事務局では東京で1600人、地方で5000人のスタッフが働いているといいます。そうすると、 単純計算ですが、一人当たり月給約200万円を支払っている事になり、明らかに高すぎます。

 GoTo事務局本部のスタッフの約4割がJTBからの出向だそうです。一体誰のための制度なのでしょうか?。それでもGoToキャンペーンは、総額1兆6800億円の予算が尽きるまで続いていくそうです。

 因みに、「鳥貴族マラソン」は農水省が飲食店側に対策を求め、具体的には、「席のみ予約」の条件に一定以上の注文金額を設定すること、ポイント付与の対象を「コース料理の予約に限定」すること、など。農水省はこれらの対策を飲食予約サイトを通して、飲食店側が実施することを求めているそうです。

 話題になった「鳥貴族」では、席のみの予約をGo To EATの対象外とし、コース料理の予約のみを対象とすることで、防止策を講じているそうです。

 本当に「ポンコツキャンペーン」の様で草が生えます

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