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タクシーのフェンダーミラー

 今回は「タクシーのフェンダーミラー」を書こうと思います。

 現在、個タクを除くと殆どのタクシー車両はフェンダーミラーを採用しています。1983年までボンネットのないキャブオーバー型車両を除いて外部後写鏡はフェンダーミラー以外認められなませんでした。それ以前のサイドミラー装着が義務付けられた1951年以降も、サイドミラーの取り付け位置に関する法的規制は無有りませんでしたが、運輸省自動車局は、フェンダーミラーよりも危険であるとして、ドアミラー車を型式認定や車検で許可しなかった様です。

 運輸省のドアミラー不認可は、フェンダーミラー車を製造しない外国から非関税障壁と非難され、1977年頃から輸入車のみドアミラーが認められる様になりました。それを受けて、いすゞは1981年にピアッツァを発売する際、ドアミラーでの型式認定を運輸省と交渉しましたが、行政指導を受けてフェンダーミラーへ変更させられました。

 しかし輸入車のみへの優遇措置に、日本国内で批判が高まり、1983年3月18日に運輸省自動車局は各陸運支局に対し「車体外後写鏡の取付位置について」(自車第186号)を通達しました。それによると、「交通状況を確認できる後写鏡」は、右側後写鏡は車両中心面となす角度が55度以下であること、左側後写鏡は車両中心面となす角度が75度以下であることとし(右ハンドル車の場合。左ハンドル車は逆)、この通達をもって、ドアミラー車が解禁されたました。

 要は、外車だけドアミラーは不公平なんじゃネ?という声を受けて、運輸省自動車局が通達でドアミラーを許可した事になります。今から約30年前の事です。これがフェンダーミラーからドアミラーに変わった流れです。は~、もう30年になるのかと思うと・・・時の経つのは早いものですネ(>_<)

 どっこい、タクシーではフェンダーにミラーが付いている「フェンダーミラー」が使われ続けています。クラウン、クラウンコンフォートは生産が中止になりましたがフェンダーミラーが使われています。さまざまな車種を選択できる個人タクシーの車両は自家用車と同じドアミラー仕様のセダンが多いのは事実ですが、法人では圧倒的にフェンダーミらーの車が多い事は事実です。

 話題の最新のJapanTaxiもフェンダーミラーです。何故でしょう?乗務員の立場から言わせていただくと、フェンダーミラーの方がドアミラーよりも前方に有り、相対的にドアミラーよりドライバーの視線移動距離を少なくできます。右ハンドル車で左のドアミラーを見るのには、大抵の人は頭まで回さないとミラーに映る詳細を確認できません。しかしフェンダーミラーならば目線の移動のみで済みます。1日何十回、何百回とサイドミラーを見るタクシー乗務員にはフェンダーミラーの方が圧倒的に後方確認をより行いやすく、長時間運転するドライバーの負担も軽減します。ひいては安全な運行につながる様な気がします。

 そして車幅感覚がフェンダーミラーの方が優れている様な気がします。要は、迅速に乗客を送り届ける使命があるタクシーにとって、「どこでも走れる」ことは重要で、フェンダーミラー仕様ならば、若干ですが車幅を抑えられるので車幅ギリの狭い路地を通るにも有利に感じます。

 ドアミラーでもミラーを畳んで走行する方法も有りますが、そうなると頼りは車内のバックミラー頼みになってしまいす。

 トヨタのJapanTaxiもタクシードライバーの意見を聞いてフェンダーミラーにしたのかは分かりませんが、フェンダーミラーにしたのは・・・・大正解です。草

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