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「日産NV200は何故生産中止になったのか?

 今回は「日産NV200は何故生産中止になったのか?」を書こうと思います。

 前に日産のミニバンNV200が生産を中止すると書いた記憶が有ります。では、何故NV200はライバルのトヨタのジャパンタクシーに結果的に負けたかが気になる処です。

 ユニバーサルデザインで先行したのは日産のNV200の方です。この車は、平成24年3月28日から開始しました「標準仕様ユニバーサルデザインタクシーの認定制度」において、平成24年3月30日に第1号に認定されました。一方ジャパンタクシーの認定は2017年10月23日、トヨタ自動車が発売した次世代タクシー「JPN TAXI」はユニバーサルデザイン仕様で当初から販売されていました。

 要は、日産のNV200の方が約3年早くユニバーサルタクシーの認定を受けていた事になります。が、NV200は清算中止に追い込まれました。何故でしょう?

 JPN TAXIがここまで急激に台数を伸ばした要因として考えられるのが、東京オリンピックの開催を見越したタイミングで発売されたことの様に思います。考えられる事は、オリンピックを目指し開発がされた事の様に思います。東京では現在3台に1台がジャパンタクシーになった様です。

 又、価格面においても、JPN TAXIは、ユニバーサルデザインの認定を受けていることで得られる国からの補助金に加え、東京都からもオリンピック・パラリンピックに向けた補助金が上乗せされ、1台あたり合計100万円近い補助金を受け取ることができます。一方のNV200は、バイヒューエルの為ユニバーサルデザインではあるものの、HVやEVではないため、タクシー会社が得られる補助金は少なくなります。車両の購入費用が営業利益に大きく影響するタクシー会社にでは、補助金の金額が非常に大きな問題ということは容易に想像できる様な気がします。

 車体色でも、東京オリンピックの公式エンブレムは、日本の伝統的な紋様である市松をモチーフに藍色で描かれていて、藍色はジャパンブルーとも呼ばれ、日本を彩ってきた伝統的な色でJPN TAXIのメインカラーは同じ藍色で公式エンブレムと同じ色です。この辺の気遣いがトヨタのトヨタたる所以の様な気がします。又、黒車に代表される様に黒や藍色といった濃色系のボディカラーには高級車というイメージが有る事も事実の様です。

 因みに、バイフューエルとは、2種類の燃料を切り替えて使用できる単一エンジンの意味で、LPG、と予備燃料としてガソリンを合わせて使用するものが最も普及しているエンジンの様です。

 JPN TAXIと比べ、タクシー専用ではなく、商用バンである既存のNV200をベースにしているので、高級感という点で、JPN TAXIに溝を開けられてしまっているのも否めない様な感じがします。

 燃料費でもJPN TAXIが従来のタクシーと同じLPGを使用するハイブリッドであるのに対し、NV200タクシーは、上記の様にガソリン単一かガソリンとLPGを併用するバイフューエルなので、補助金と同じくクシー会社にとって重要な問題が燃料代です。この燃料費の差はタクシー会社にとって非常に重要な問題です。当然、燃料費もバイヒューエル>LPGハイブリッドになります。

 NV200の劣っている事ばかり書いて来て、高級感に乏しいと言ってしまっていましたが、四角い商用バンベースのボディはスペース効率に優れ、乗車時の解放感は素晴らしい様です。特に優れているのは、車椅子がリアゲートを開けて乗込めることだ感じます。JPN TAXIは、車椅子をスライドドアから乗せるため、場所によってはスロープが展開できないことや、乗せるための作業工程が多いなど、利用客だけでなく乗務員からも不満の声が出ています。乗務員の手間が無く、何よりリアゲートから乗りこむことに慣れている車椅子の利用客にとって、NV200タクシーの方がより利用しやすいのは明らかな様な気がします。

 ユニバーサルデザインという言葉が持つ「誰にでも使いやすいデザイン」という言葉で言えば、むしろNV200タクシーの方が優れていたともいえるのではないでしょうか?。

 残念な事に、タクシーにおいては、日産は東京オリンピック開催というタイミングを逃してしまった感は否めない様な気がします。

 判官贔屓ではないですが、日産、「本当は出来る子ジャン」(>_<)・・・今はど壷に嵌っていますが。草
 


 


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