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タクシーの需要予測は運転手にとって有効か?

 今回は「タクシーの需要予測は運転手にとって有効か?」を書こうと思います。

 タクシーの需要予測はNTTドコモのAIエージェントサービス「my daiz」、KDDIのタクシー需要をドライバー配信する「配車支援システム」、という2つの需要予測が有りこの2つのサービスは殆ど違いが無い様です。

 この需要予測で期待される効果はドコモによれば、①乗車客のタクシーの待ち時間を短縮、②電車遅延やイベントなどの非日常的な乗車需要増に対応、③ドライバーごとの実車率のばらつき解消・底上げ、④業務効率、生産性向上、になっています。

 我々運転手としてはやはり③と④に注目してしまいます。ドコモの発表によれば③は「各ドライバーの運行の効率化により、タクシー事業者の収益向上に貢献します。また、これまでリアルタイムには把握しづらかった需要を伝えることで、新人ドライバーの不安を払拭し、離職率の低下や、新たなドライバー確保が期待され、ドライバー不足解消の一助になります。」、④は「タクシー運行を効率化することにより、働き方改革の促進や生産性向上が期待されます」となっています。

 ③の実車率の底上げは現在よりも客を拾う事になり、④の業務効率化して生産性を向上する事は、これも③と同義だと思います。

 換言すれば、「客が居そうな場所をAIが予測して運転手今より効率よく客を拾う事が出来て営収が上がる」事になるのではないでしょうか。

 果たしてこれが生産性の向上になるのでしょうか?ただ単に客を今より多く拾う事が出来る可能性が増すだけで、換言すれば運転手が客を探す手間が省けて客を拾う事が出来るだけだと思います。

 自分は60回拾って6万円の営収より、35回で6万円の営収の方が魅力を感じ、「生産性」という言葉はタクシーに馴染まないと思いますが、あえて「生産性」という言葉を使うとしたら、35回で6万円の方が生産性は良い様な気がします。

 「AIタクシー」のサービスは人工知能を用い、人口統計データとタクシー運行データなどから、未来のタクシー乗車台数をエリアごとに予測して提供する、移動需要予測データ提供サービスなので、運転手サイドから見ると営収は回数に依存している感じがします。

  ただ単に回数を伸ばして営収アップに繋がる事が生産性の向上に寄与するとしたら、「需要予測」で喜ぶのは事業者だけです。運転手は客を探す手間が多少省けますが、営収=回数は変わりません。それこそ「タクシーは乗せてナンボ」の世界です。

 自分は比較的回数を乗せる方ですが、最近「タクシーは乗せてナンボ」ではなく「タクシーは平均運賃(客単価)でナンボ」の様に思います。

 よって需要予測は、生産性の向上というにはタクシー事業者だけだと思います。
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