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道交法改正・ながら運転罰則強化

 今回は「道交法改正・ながら運転罰則強化」を書こうと思います。

 「ながら運転」とは、スマートフォンやカーナビなどの画面を注視したり、携帯電話で通話をし“ながら“クルマなどを運転することを指す様です。警視庁によると、近年、ながら運転による事故件数は大幅に増加し、10年前には1299件だった事故件数は、昨年には2790件と約2倍になっているそうです。

 今回の改正道交法は、2019年5月28日に衆議院で可決され、6月5日に公布されたものですが、国会で可決された法案では、反則金や点数の具体的な数字は明記されていなかったので、警察庁は具体的な数字を盛り込んだ改正案を公表するとともに、パブリックコメントを募集しました。要は、12月の施工に向けて、様々な意見を集めて、必要に応じて調整していこうという訳だった様です。結果、令和元年12月1日に「改正道路交通法」が施行されました。

 警視庁は色々なパブコメを募集している様で、この道交法改正のパブコメは、令和元年7月22日から同年8月20日までの間、「道路交通法施行令の一部を改正する政令案」等に対する意見の募集の様で、ガバって無ければ、案件番号:120190013の様です。意見募集は7月19日~8月20日までの1ヶ月間の様で、提出意見数は195件の様です。面白いのは「提出意見を踏まえた案の修正の有無」は「無」という事です。草

 これを踏まえ警察庁は、以下の様に罰則を引き上げました。

 皆さんは、携帯電話をしながら運転をすると、「違反点数1点」、「反則金6,000円」と比較的軽い事だと認識していたと思いますが、これが、今回の罰則強化で、携帯電話を「保持」(保持とは、携帯電話等を使用し、または手に保持して“画像を表示して注視”したもの)しただけで、上記の記記載の従来もものより違反点数、反則金とも3倍引き上げられ、「違反点数3点」、「罰則金18,000円」になりました。

 更に、「交通の危険」(交通の危険とは、携帯電話等の使用により道路における交通の危険を生じさせたものをいいます、有体に言えば事故を起こした時です)を生じさせれば、「違反点数6点」になり一発免停になってしまいます。反則金は、「非反則行為としてすべて罰則の対象」となってしまうので、「1年以下の懲役または30万円以下の罰金」になってしまいます。

 雑に罰金と反則金の違いを纏めると、「罰金」は”刑事罰”、「反則金」は”行政罰”となります。「交通反則通告制度」というものが有り、点数制度上6点未満の軽微な交通違反をした場合の手続きを簡略化する制度を指し、通称「青切符」を指す様です。なのでこの反則金を支払えば、その交通違反に対する処分は終了します。

 対して罰金は交通反則通告制度に基づいた刑事処分として科せられる過料のことになり、罰金を支払う場合は反則金よりもより重い交通違反の場合で、俗に「赤キップ」と呼ばれる書面が発行された場合に当たります。要は、反則金の納付で刑事責任を免れる交通反則通告制度の適用から除外される事です。

 なので、一発免停は「赤切符」なので刑事罰の罰金に相当する様なので、「1年以下の懲役または30万円以下の罰金」になってしまいます。

 時速60㎞は60×1,000m÷(60秒×60)≒17m/秒なので、スマホの画面を2秒注視しただけで約34m進んでしまいます。車の制動距離は、「制動前の車速(km/h)の2乗 ÷(254 × 摩擦係数)」になるので、摩擦係数を普通の状態のタイヤでの「0.7」とすると、時速60㎞では、(60km/h × 60km/h) ÷ (254 × 0.7)≒20m、濡れた路面では(60km/h × 60km/h) ÷ (254 × 0.5)≒29mになります。

 歩行者に気が付かないでいると車は34m進み、気が付いてブレーキを踏んでも濡れた路面では約29m進んでしまいます。違反点数や反則金には関係ない事ですが・・・車は急に止まれないけど、タクシーは急に止まって客を拾う・・・苦草

「ながら運転」は愛知県2016 年スマートフォン向けゲームをしながら運転していた男のトラックに男児がはねられて死亡し、2018年には、新潟県で漫画をスマホで読みながらワゴン車を運転していた男が死亡事故を起こし、対策強化が検討されてきました。ながら運転による交通事故は増加傾向が続いているので、今回の罰則強化については繋がった様です。

 2016年の事故は、スマホ向けゲーム「ポケモンGO(ゴー)」をプレイし“ながら“の事故です。

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