SSブログ

DPIとトヨタ・ジャパンタクシー

 今回は「DPIとトヨタ・ジャパンタクシー」を書こうと思います。

 先ずこの余り聞いた事が無いDPIとは、「障害者インターナショナル」の事で英語ではDisabled Peoples' Internationalと記され、このDisabled Peoples' InternationalのD, P,Iを取ってつけられた略称になります。内容は読んで字の如く、1981年に結成された障害者の当事者団体になります。

 加盟団体は政界に150ヵ国以上ある様です。日本では1986年にDPI日本会議が発足し、2007年には認定特定非営利活動法人格を取得しています。所謂NPOになりますが、普通のNPOでは無く、認定特定非営利活動法人の為、通常のNPOと違って一番の違いは、寄付に関する税制で、国税局に認定された認定NPO法人に寄付した場合、寄付した側は税額控除や所得控除といった税制上の優遇が受けられる事です。

 なので、DPI日本会議に寄付をした場合に所得控除が受けられます。

 そんなDPI日本会議が今年の7月~8月末にかけて「UDタクシーに乗ってみよう!キャンペーン」を行い、全国車椅子使用者を対象に利用実態の調査を行いました。回答数は44と非常に少ないのが気になるところですが、回答数44件のうち11件が乗車拒否に遭っていた様で、又、乗車できた人でも「スロープ設置等の乗車準備に長時間を要した」、「車内スペースの問題」、「運転手や予約時のオペレーターによる“乗車を拒否するような言動”」を受けていたりと、様々な課題が浮き彫りとなった様です。

 この結果を受けて同団体は「国」と「全国ハイヤー・タクシー連合会」に対して「お願い」とする要望を出しています。

 全国ハイヤー・タクシー連合会には、①UDタクシーの車いすでの乗車拒否をしないように事業者に周知徹底、②運転手は必ず車椅子での乗車の方法(スロープの設置等)を把握しておく事の徹底、全国ハイヤー・タクシー連合会による実態調査(UDタクシー)等4項目に及びます。それを受けてかは分かりませんが、全タク連の各支部では盛んにトヨタのジャパンタクシーを使用した講習を行っています。

 一方、国にも要望を提出しています。目につくところでは、①国の補助金給付額と支給要件(研修?)、②車両メーカーへの改善改良要請、③乗降の簡略化など車両のさらなる改善をトヨタに要請で③には車両の改善改良と有るので、車椅子の乗降方法の改善改良では無く「車両」の根本的な改善・改良を望んでいる様に取れます。

 この事と、国は車椅子のまま後部座席に乗れるよう設計された、トヨタ自動車のユニバーサルデザイン(UD)タクシー「ジャパンタクシー」について、乗降に時間がかかりすぎるとの声が相次いでいるとして国土交通省がトヨタに対し、車両の改善を求めてい事が分かりました。

 トヨタは、「国交省と相談しながら車両の改良を進めている」と説明して、応急策として、乗降用スロープの設置手順を図解した簡易マニュアルや、車内に掲示するステッカーなどを、導入したタクシー会社に無料配布していると回答した様です。

 そしてトヨタの車両改良策か分かりませんが、スロープの形状が2枚を使って組み立てる現仕様を、予め繋がっている1枚仕様としました。

 これでは前記団体やトヨタが言っている「車両の改良」では無く、「乗降スロープの改変、或いはスロープの改良」にとどまってしまいます。・・・天下のトヨタですよネ?

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:求人・転職

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント