「タクシー運転手募集の甘〜いお誘い」２

　今回は、「タクシー運転手募集の甘〜いお誘い」を書こうと思います。

　タクシー運転手の募集広告には、「２種免許取得費用全額負担」、「入社祝い金３０万円支給」、「２種免許取得期間１日１万円支給」、「生活支援金有り」、「３ヶ月間給料３０万円保証」等々、甘〜い言葉が並んでいます。

　全部本当です。・・・・但し基本的な条件が１つ有ります。会社によって違いますが、２年間は会社を辞められません。営収で生活できなくても辞められません。
それじゃー生活どうするの？・・・知りません、２年間頑張って下さい。としか言い様が有りません。

　止める方法は２つ有ります。１つ目は「入社祝い金」と「２種免許取得費用」の合計額を会社に返す事で辞められます。２つ目はバックレる事です。但し他のタクシー会社には勤められません。名前がそこの会社の乗務員として登録されているからです。２度とタクシー乗務員をしないのであれば辞めるのには有効な方法です。

　「入社祝い金３０万円支給」、「生活支援金有り」と２つ並んで書いて有れば、「生活支援金」は貸付金で、月々返済しなければならない金銭です。

　広告を見て「タクシー会社っていいんじゃネ？」と思った、貴方、大間違えです。そんなに甘く有りません、前回の記事にも書きましたが、今の会社では約４割位の運転手が「腰高」まで営収が届きません。新人だけではなく全ての運転手の４割です。（平たく言えば、４割がタクシーだけの収入では食っていけていない、って事でしょうか）

　昨日までサラリマン勤務をしていて道もそんなに分からない人が、２種免許を取って、会社から２〜３日の基本的な講習を受けて、次の日から「ハイ、今日から1人で頑張ってネ」って言われて・・頑張る気は有るけど、何をどう頑張れば誰か教えてヨ〜となります。

　先輩運転手はどうでしょう？チョコっとした事は教えてくれると思います。しかし同乗してまで教えてくれる乗務員はいないでしょう。

　どうしても営収を上げたい為先輩運転手に教えを請いたいのであれば、自分なりの乗務記録を付けて（乗せた時間、乗せた場所、降車場所等）その日の乗務内容を見て貰ったらどうでしょう。但し、腰高ギリの乗務員は駄目ですよ、あくまで「流し」専門で「腰高」ギリじゃ無い先輩乗務員です。・・・

　入社したてだと誰の営収が良いのか分からないと思いますが、各人の営収額は翌出番の時に張り出されているのが普通だと思います。聞いてみるなら、それを見て常にトップ１０に入っている乗務員がお勧めです。・・・見てくれるかは分かりませんけど。
もし私が求められたら見てと頼まれればアドバイスしてあげます。でも今迄そんな新人運転手いませんけどネ。

　私の初日の場合ですか？確か初乗りが７１０円でした。最初の日の乗務は営収（税抜き）で４７０００円位でした。・・・帰庫オーバーしましたけどネ。記念にメーターの写真を女房にメールしたのを覚えています。４７０００円が良いのか悪いのかその時分かりませんでしたが、確か１３番目位の順位だった様な気がします。

　その次の出番の時は、税抜営収で５５０００円位でした。その日の順位は５位か６位だったと思います。・・・若干会社がざわつきました。

　この両日に共通していた事は、食事も取らないで、たまに煙草を吸うために駐車した事位で、あと２０時間ひたすら流していました。

３出番目です、２出番続けて成績が良く３日目が悪いと「ビギナーズラック」と思われるのが嫌でこの日も休憩も取らないでひたすら流しました。・・・結局営収は帰庫オーバーしても税抜きで３５０００円位、平均営収した。・・・流石に帰庫オーバーは注意されました。

　何か自慢話の様になってしまいましたが、タクシーはやっぱり「流してなんぼで、後は運次第だな～と」思った最初の３出番でした。・・「駅付けの」の方法も分からなかった事も有りますが、新人でも流せば悪くても平均営収はクリアー出来て、当たれば平均以上できるかもと？と思った事を覚えています。

　次回は「新人時代」（私の事ではありません。新人運転手がよく陥るパターンです）と目標営収の立て方について書こうと思います。