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ジャパンタクシー6分の壁

 今回は「ジャパンタクシー6分の壁」を書こうと思います。

 車椅子乗降問題でタクシー業界に波紋を広げているトヨタのジャパンタクシーですが、車椅子の乗車迄に7つの手順を踏む必要がある様です。

 ➀後部座席を跳ね上げそこから1段目のスロープを取り出す→②2段目のスロープをトランクから取り出す→③1段目と2段目のスロープを繋いで設置する→④スロープで車椅子利用者を乗せる→⑤利用者を正面に向けてベルトで固定する→⑥スロープを片付けトランクに格納する→利用者にシートベルトを装着して最終安全確認を行う。

 簡単に言うと、スロープの設置→車椅子の乗車後の車椅子の固定と利用者のシートベルト装着→スロープの片付けと格納、になります。

 東京の事業者が車椅子取り扱いコンテストを行い、6人の初体験の乗務員が参加して車椅子の乗車時間を競ったそうです。結果は最短で11分40秒、最長で16分51秒だった様で巷で言われる15分前後を要した様です。

 ジャパンタクシーを開発したトヨタのディーラでは6分という記録が有るそうです。又この日100回以上の操作経験者が行った乗車までに要した時間は7分45秒だった様です。

 その結果、今のジャパンタクシーの構造では6分の壁がある事は確かな様です。その為構造上の問題はトヨタの改善を待つしかないのが現状の様です。現在のジャパンタクシーには限界があり、ただ単に時間を競っても意味のない事ですが、この事業者は車椅子利用者をケアしながら操作するには7~8分が限界では?と言っています。最大の難関は2段に分かれるのスロープ設置の様です。

 まだジャパンタクシーには問題が有ります。前に1段目しか使用しない時の長さを書きましたが、1段目と2段目のスロープと車椅子までを含めた長さは約4m有るそうです。
これでは高齢者や障害者が利用する事が多いであろう通常の道路での車椅子の乗車は困難です。

 手を挙げて乗る一般道路ではそれなりの道路幅員が無いとほぼ困難だと思います。

 乗務員も車椅子をそうそう乗せる機会は無いと思います。複雑な動作を覚えるのは反復する事が大事で1回覚えても人間は反復しなければ忘れてしまいます。1ヵ月前にできた事でも日が経って1か月後に出来なくなっている事はよく有り、車椅子乗車の方法を忘れない事も必要です。

 タクシー王子は車椅子問題について「タクシー会社、乗務員、タクシー協会、トヨタ、お客様全員で少しずつ時間をかけて解決していく問題だ。(中略)それぞれがベストを尽くしてこの車になったわけで、メーカーだけが悪いわけではない。この状況から良くしていけばいいことだ」と言っています。

 空しい発言です。誰が考えても明らかな様に設計ミスです。設計をしたのはトヨタですが、事業者の要望や意見を聞いて設計したはずなので、責任はタクシー事業者即ち全タク連に有る様な気がします。事業者がこの仕様で良いとしたのなら、タクシー事業者は何を考えるいるのでしょうUDタクシーの名が泣きます。

 後部からの車椅子乗車にしなかったのは、後席とトランクの間にLPGタンクが有るのでサイドのスライドドア乗車にしたのでしょうが、明らかに設計ミスで乗務員や車椅子使用者の事を考えていません。

 ジャパンタクシーの元になったシエンタには後部から車椅子が乗車できる「シエンタ車椅子仕様」が有ります。
 
 タクシー王子の会社JAPN TAXIへのトヨタからの出資、タクシー王子のトヨタのジャパンタクシーの擁護・・・きな臭い様です。

 それを運転手に・・・タクシー王子への不信感が募るばかりです。

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