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「変動迎車料金実験」が始まる

 今回は「変動迎車料金実験」が始まるを書こうと思います。

 この実験は国交省が、全タク連ライドシェアシェア対策11項目の「ダイナミックプライシング(繁閑による運賃の流動的な体系)を参考にしたものの様です。この全タク連ライドシェアシェア対策11項目は、国交省が作成した「「タクシー革新プラン2016 ~選ばれるタクシー~」を受けて策定したものです。

 運賃に関する項目は、①距離短縮運賃、②事前確定運賃、③相乗り運賃(ライドシェア)、④定期運賃(乗り放題タクシー)、⑤ダイナミックプライシング、になります。

 今回行う実験は⑤のダイナミックプライシングになります。内容は前記した様に変動迎車料金になり、天候の急変や終電など一時的にタクシーの需要が高まる時に、割増で優先的に配車を受けるための運賃制度です。

 今回の実験で、運賃に関するものは3年連続になります。

 東京地区ではスマートフォンや電話で配車を頼むと迎車改装料金が310円や410円が主流の様です。「初乗り410円」が導入され、当然といえば当然ですが迎車料金に割高感が強まっています。

 それに対し、「朝夕の繁忙時間帯を高くし、昼の閑散時間は低くしたり、ゼロにしたり、小刻みに設定する」構想が出ている様です。

 実験では、「リアルタイムな車両状況や配車依頼数、前年同期の輸送実績などを基に変動価格を設ける」様です。気になる料金は、料金の総収入を、現行の額から算出した「推定総収入」と同額にするそうです。

 利用者にはあらかじめ迎車金額を提示し、運転手は乗車地に向かう際、メーターを「回送」にして、表示版で迎車を揚げるそうです。

 実験は今年の7月から8月にかけて行い、実験結果は10月に取り纏めるそうです。

 前に書いた様にタクシー王子は、乗り実験を「真打の登場」と表現していましたが、マチング率は1割以下で結果的に惨敗しています。

 運転手の自分が考えると、無線を取るタイミングで料金が変わる事、利用者からすれば配車を依頼してみないと迎車料金が不明な事・・・

 料金の総収は現行の額から算出した「推定総収入」と同額にするそうなので、当然、繁忙時間帯に利用する人の料金の迎車料金が高くります。現況、初乗り410円に対して迎車料金が割高なので、いくら優先的に配車されると言っても繁忙時間帯はより割高になるのでは?

 これは、迎車料金が410円に比べて高いから迎車料金を安くするという本筋から外れて、迎車料金を安くするとは事とは関係ない「変動」が目的になっています。本末転倒です。

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