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IT点呼

 今回はIT点呼を書こうと思います。

 国交省の省令により「乗務を開始しようとしようとする運転者や乗務を終了した運転者に対し対面により点呼を行う」と規定されています。点呼とは乗務者の体調・疾病、飲酒などをチェックしたり、車両・機器を点検したりする事です。

 運転手の方ならおなじみの、出庫前のアルコールチェックや管理職による話です。

 この点呼をテレビ電話などを使った、対面によらない「IT点呼」を3月上旬に導入される見通しになりました。国交省は旅客自動車運送事業規則(省令)と解釈・運用通達の改正案を策定して適用するそうです。IT点呼はトラックでは2017年4月に先行導入されている様です。

 タクシーもこのIT点呼を導入する事が可能の様ですが、どこの会社でもOKではない様です。改正
案では「輸送の安全と旅客の利便を関する取り組みが優良と認められる営業所でIT機器を用いた点呼を行う事が出来る」旨を定めました。

 では「優良な事業所」の条件は何でしょうか?その要件は、①開設してから3年を経過している、②過去3年間自らの責に帰する重大事故を発生させていない、③過去3年行政処分又は警告を受けていない、が骨子となる様です。

 IT点呼の目的は、運行管理の効率化を即し、生産性の向上に繋げる事の様です。又しても「生産性の向上」という言葉が出てきました。・・・

 IT点呼が出来るのは、「該当する営業所とその車庫間に限る」そうですが、意味が分かりません。又、使える機器にはアルコール検知機能があり、データを自動的に送受信できる端末を想定している様です。

 国交省は「ICT(情報通信技術)の発達は目覚ましい。地方の乗り合いバスを中心に活用が進むかもしてない。」と見ていて、業界からも要望が出ていたとしています。

 ここで「該当する営業所とその車庫間に限る」の意味が分かりました。運行管理者が営業所(車庫)とは別の場所に居る事を想定している様です。

 通常、貨物運送事業者の営業所における点呼は対面でなくてはなりませんが、IT点呼は、IT機器(TV電話やPCカメラ、アルコール検知器等)を使った「擬似対面点呼」の様です。

 業務開始時に運行管理者と運転手が遠隔地にいる様なバス・トラック業界には便利でしょうが・・・タクシーには余り関係がない様です。

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