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夜の青信号はなぜ長い?

 今回は「夜の青信号はなぜ長い?」を書こうと思います。

 タクシー乗務員の様に1日中走っていると、「「朝はいつも赤になっている信号が、夜はなぜか青が多い」と感じる事が有ります。

 昨日も老人の男の客を乗せ「磯子駅」迄と言われました。横浜の乗員なら分かると思いますが「磯子駅」に行くには、R16と産業道路を通って行く方法が有ります。2つの道路が分岐する「磯子警察」の信号は、赤→、左青(左折青)、青信号順になります。普段は「どっちから行きます?」と聞くのですが、昨日は聞き忘れてしまって左折青信号だったので産業道路を選びました。客が「そっちじゃ信号に引っかかる!」と半ば半ギレ状態です。草

 この老人が言うのには「産業道から行ったら絶対途中の信号に引っかかる」らしいでのすが、何の事は無くノンストップで磯子駅到着・・・で草が生えます。下車する時バツが悪かったのか「生意気な運転手」と捨て台詞を吐かれ2度草が生えます。

 実は、信号機が青に変わるまでの時間は、前述した様にいつも同じではない様です。交差点の交通量から最適な青時間を割り出していて、この計算には、高度なアルゴリズムで実装されたプログラムが動いているそうです。

 信号の青時間を決めるには「重要な要素が3つ」あるそうで、それは「サイクル長」・「スプリット」・「オフセット」の3つだそうです。

 「サイクル長」は読んで字の如く、青→黄→赤→青になる1サイクルの時間です。「スプリット」は、1サイクルのうち、主道路にどれだけの青時間を割り当てるかという比率で、サイクル長に対する百分率で表します。例えば1サイクルが200秒の交差点で主道路側のスプリットが60%だとすると、主道路の青の時間は120秒、従道路の青の時間は80秒というようにそれぞれの信号機に青の時間を割り振ります。

最後に「オフセット」は、隣接する交差点(次の信号機)の青を開始する時間のずれを表し、百分率又は秒で表します。例えば1サイクル200秒の交差点が並んでいたと仮定すると、オフセットが10%なら、交差点間の青の開始時間が20秒ずれる事になります。このオフセットを調整すれば、ある方向に向かう信号を次々と青にする事も可能で快適に走れますが、交差する道路は制約を受け走りにくくなってしまいます。

 サイクル長は「Webster」の近似式を使って算出するのが一般的ですが、「Websterの近似式」って何?デス。草。この式はC=(1.5L+5) / (1-λ)」で表現されるそうで、Lは黄と赤の時間(クリアランス時間と呼ぶようです)を表すそうです。λは需要率と呼ばれ、現在の交通量が青時間内に通過できる最大交通量の何%に当たるかを算出したもので、交差点がどれだけ混んでいるのかという割合に相当するそうです。5は何なのかは?です。

 交差点が混んでいるときは分母の(1-λ)小さくなるため、サイクル長は長くなる。一方、交差点が空いている時は分母が大きくなるため、サイクル長は短くなっていく様です。

 信号は3種類に大別でき、前述した様に3つの要素で青信号の時間は決まるとしましたが、全ての交差点の交通量を測定し、計算しているわけではない様です。サイクル長とスプリットを計算しているのは「基本的に交通管制センターと接続された重要交差点の信号機だそうです。「重要交差点」は一般に歩行者が多い交差点や事故の多い交差点、渋滞が多発する交差点などが選ばれるそうです。

 残りの2つは、重要交差点と連動して動く「一般交差点」の信号機と、単独で動く「非集中交差点」の信号機になるそうで、一般交差点の信号機は重要交差点と同じ様に交通管制センターと接続されていますが、非集中交差点の信号機は接続されていないそうです。

 信号機の種類が3つに分かれているのには理由は、全ての交差点を個別に最適化してしまうと、ある交差点は車がいないのに3つ先の交差点では大渋滞という状況に陥ってしまい、そこで、個別の交差点で最適化するのではなく、重要交差点の信号機を中心に「群」を設定し、群ごとにサイクル長やオフセット、スプリットを決めていくのがその理由の様です。

 最後に信号の長さが異なるのは、①重要交差点の車両感知機→②交通量や青信号の時間などを交通管制センターに送信→信号機や車両感知機の情報から車両の平均速度や渋滞の長さを算出→③信号機を制御するパラメーターを算出(重要交差点に入る車両数・出る台数、需要率)→④共通サイクルで動かす群を決定(サイクル長オフセットをと決定)→⑤各信号機の信号制御パラメーターを決定(サイクル長、オフセット、スプリット)→⑥1分~2.5分ごとに信号機に指令を送る。」・・・になり、刻一刻と変化する交通状況に対応しています。

 因みに、非集中交差点の信号機には、時刻とカレンダーがプログラムされているそうです。これらを使って、朝と夜でサイクル長を変更したり、土日や祝日ではオフセットを変えたりしている様ですが、ただし、非集中交差点の信号機には、車両感知器が設置されていないので、交通量からサイクル長やオフセット、スプリットを決定することはできないそうです。

 分かり難いですが、夜は交通量が少ないので、交通管制センターから信号機に送られてくるサイクル長が長くなっている様です。但し、ガバって無いとしてですが。草。

 最後に、国内には現在、約21万台の信号機が設置されている様で、このうちのおよそ7万台が重要交差点の信号機または一般交差点の信号機に当たるそうです。
 
 長くなって・・・草

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