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配車アプリの車内広告と個人情報

 今回は「配車アプリの車内広告と個人情報」を書こうと思います。

 昨今、個人情報法の保護の問題が世間を騒がせています。スキミングでカードの個人情報を盗んだり、ハッカーによる大手企業の個人情の流出です。

 タクシー業界でもありました。ご存じの方も多いと思いますが、日本交通系のタクシー配車プラットフォームを手掛けるJapanTaxが、配車アプリを通じて取得した情報を広告会社への提供していました。

 タクシー配車アプリ「JapanTaxi」 をインストールしたスマートフォンから位置情報を取得し、インターネット広告を手がけるフリークアウトに提供していたそうです。

 前にも書きましたが、JapanTaxiは、2016年にフリークアウトと、車内のタブレット端末に配信する広告メディア「Tokyo Prime」を運営するアイリスを設立しています。上記の広告会社はそのアイリスになります。

 取り敢えずJapanTaxiは配車アプリで取得した位置情報を広告会社などに提供することをプライバシーポリシーに明記していた様ですが、利用者から説明が不十分で同意の過程が分かりにくいという指摘があった様です。

 Tokyo Primeの広告営業のための資料には、資料には「配車アプリを通じて取得した位置情報を使って店舗に来店したかどうかなどを判断する事や、ネット通販での購入履歴やアプリのダウンロードの履歴といった情報も組み合わせて、広告効果を正確に測れるという記載」があった様です。

 広告営業の資料にはプライバシーポリシーには記載が有った様ですが車内広告に有ったのかは不明です。プライバシーポリシーとは訳せば「個人情報保護方針」になります。
 
 プライバシーポリシーを承諾して広告を見る事は問題が無いと思いますが、現在の車内広告は、「実車」にすると勝手に広告が流れるので、プライバシーポリシーについての同意・不同意は関係ない様に思います。草

 SNSでそもそも広告サービスへの位置情報の提供を許可していないとして「炎上」した様です。要は、ユーザーの明確な同意がある、とは言えない状態で位置情報データを含む広告利用目的でのデータ取得が行われていたことになります。

 グーグルやフェイスブックでもプライバシーポリシーは明記され、個人情報の利用許諾を取っていていますが、すべてのユーザーが利用規約を詳細に読み込んでいるわけではなく、「説明がわかりにくい」や「同意取得の手順が適切でない」ということが問題になっている様です。

 フリークアウト側はSNSでこの問題に気づき、JapanTaxiに連連し、社内で協議し、JpanTaxiはフリークアウトに情報を送信する機能を削除し、フリークアウトもアプリから送られてくるデータを遮断し、それまでにためていた履歴情報も合わせて削除するなどの処置を余儀なくされた様です。

 但しこれでは「その乗客に適切と思われる様な広告を見せられる」という本来ITが得意とする技術を活用出来ません。なんせ乗客の個人情報が分からないからです。ITを使って適切な広告を見せるには、簡易にプライバシーポリシーを客から承諾させる方法なり技術が必要になるにではないかと思います。このままでは「電車の中刷りの電子版」の様な普通の広告です。草

 今の時代に個人情報のダダ洩れだった様・・・デス。草

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